FC2ブログ

Contents

怪獣VS怪獣の魅力……『ウルトラマン』シリーズ


ウルトラマン

子供のころ、わたしは「ウルトラマン」シリーズに夢中でした。
『ウルトラマン』(1966)『ウルトラセブン』(1967)『帰ってきたウルトラマン』(1971)『ウルトラマンA』(1972)『ウルトラマンタロウ』(1973)『ウルトラマンレオ』(1974)までが、わたしを虜(とりこ)にしたウルトラマンたちです。

「仮面ライダー」や「戦隊もの」などシリーズもの、あるいは「ミラーマン」や「スパイダーマン」や「流星ゾーン」など特撮ヒーローもの多数(あまた)あるなかで、わたしは圧倒的に「ウルトラ」シリーズの信奉者でした。

もちろん、「仮面ライダー」や「戦隊もの」なども大好きでしたが、とくに「ウルトラ」シリーズに著しく傾倒していました。




前後編、ウルトラ兄弟、怪獣VS怪獣

「ウルトラ」シリーズでわたしがとくに好きなエピソードは、前後編もの、ウルトラ兄弟が出演するもの、怪獣と怪獣の戦いが描かれているものに集中しています。

もちろん、上の三つに該当しないお話しのなかにも好きなエピソードはたくさんありあます。
たとえば、『ウルトラセブン』第42話「ノンマルトの使者」です。
「地球原人」「海底人」「海底原人」といった別名をもつノンマルトと、怪獣ガイロスが登場する回です。
セブンが、もしかしたら海底で平和に暮らしているノンマルトに対する侵略者ではないのか?という重いテーマをあつかった作品。
一方的な正義の名のもとにノンマルトを駆逐しようとするセブンは、果たして本当に正義なのでしょうか?
モロボシ・ダン(セブン)の前に幾度も突然あらわれては消える、ノンマルトを擁護し、セブンを非難する謎の少年がじつは……哀しい真実がラストになって判明するという、やるせなく哀しく、かつ神秘的なお話しでした。

ただ、「ノンマルトの使者」はやはり例外の部類です。
好きな話は前後編もの(たとえば、『帰ってきたウルトラマン』のブラックキングとナックル星人が出てくるエピソード)や、ウルトラ兄弟がゲスト出演するもの(たとえば、『ウルトラマンタロウ』のタイラントにウルトラ6兄弟が挑むエピソード)、そして怪獣と怪獣のバトルが観られるお話しに集中しています。




ウルトラマンはジェントルマン(紳士)なのだ、それで良いのだがそれだけではダメなのだ!(バカボンのパパ風)

前後編ものやウルトラ兄弟が助けにくるエピソードは、1話だけでは倒すことができない難敵や兄弟の助力を必要とする強敵と戦うのですから、それだけ壮大な戦いになります。
「特別な敵」が登場するのですから、それに魅かれるのは道理というものでしょう。
(ただし、渋い怪獣や星人が好きという方などは、これらのエピソードはあまり好きではないかもしれませんね)

では、怪獣VS怪獣に魅かれるのはどうしてなのでしょうか?
一つの理由として、ウルトラマンたちの戦いが綺麗すぎるというところにあるのかもしれません。
戦い方が洗練されているのです。
しかし、たまには(あるいは頻繁に)本能むき出しのバトルというものを観たくなる……それが、怪獣VS怪獣を好んだ一つの理由なのかな、と今日(2020.3.14)、ぼうっとしていたときにふと頭に思い浮かんできました。




怪獣VS怪獣

どくろ怪獣 レッドキングVS彗星怪獣 ドラコ (『ウルトラマン』)
宇宙怪獣 エレキングVSカプセル怪獣 ミクラス (『ウルトラセブン』)
地底怪獣 グドンVS古代怪獣 ツインテール (『帰ってきたウルトラマン』)
毒蛾超獣 ドラゴリーVS巨大魚怪獣 ムルチ (『ウルトラマンA』)
火山怪鳥 バードンVS食葉怪獣 ケムジラ (『ウルトラマンタロウ』)
サーベル暴君 マグマ星人VS宇宙鶴 ローラン (『ウルトラマンレオ』)




嫌いな男と結婚するのは絶対にイヤ!……美女の宇宙鶴ローランVSマグマ星人

以上は、怪獣VS怪獣の一例です。
とはいっても、怪獣VS怪獣のバトルは、そう頻繁には起きませんでした。
わたしのあやふやな記憶によれば、一作品に2~4くらいしかなかったのではないでしょうか?

『レオ』にいたっては、怪獣VS怪獣のバトルに心当たりがありませんでした。
マグマ星人VSローランは実際はバトルというような大仰なものでなく、美女の宇宙鶴ローランが好きでたまらないマグマ星人が、サーベル暴君という異名にたがわぬ暴力的な求婚で嫌がるローランにケガを負わせてしまうというような男女間のもめごとでしかないのです。
死ぬほど嫌いな男(マグマ星人)にはどれほど言い寄られても結婚する気はないのよ、という男性陣からするとじつに恐ろしいお話しを子供番組でつくってしまったわけですが、マグマ星人の陰湿なねじけた性格は相当なものなのでローランの反応は当然といえるものでした。




引き裂く、捕食する……怪獣VS怪獣のワイルドすぎる戦い

しかし、ローランVSサーベル星人以外の五例は、そのような平和な?ものではありませんでした。
引き裂く、捕食する……とてつもなくワイルドなバトルでした。




ミクラスVSエレキング……電気攻撃で焼け焦げ

セブンの部下であるカプセル怪獣ミクラスは、エレキングの尻尾にぐるぐる巻きにされての電気攻撃により感電死一歩手前。
戦闘不能になり残念ながら敗北しました。
肉体の内部は焼け焦げていましたね、あれは。

しかし、まだ、ミクラスも幸運なほうです。
ほかの四体の敗北した怪獣たちは、肉体を引き裂かれ、あるいは食べられてしまう、またはその両方を経験することになるのですから。




ドラコVSレッドキング……翼をむしられ、徹底的に痛めつけられ、虫の息で逃げようとするも、その場で絶命

ドラコはレッドキングの怪力によって背中の翼をむしり取られ、弱ったところをレッドキング(と一対一の戦いではドラコに敗れた冷凍怪獣ギガスが報復するかのように加勢)によって徹底的に痛めつけられました。

レッドキングとギガスが仲間割れをはじめたすきに、虫の息のドラコはやっとのことでその場から逃げようとしますが、その途中で事切れたようです。
レッドキングとギガスが争う場面で、地面に倒れて動かなくなったドラコが画面の端っこに映され、ドラコの姿はそれで見納めとなりました。




ツインテールVSグドン……噛みつぶされ、地面に叩きつけられて絶息

ツインテールは、グドンに尻尾の付け根にある発光部を噛みつぶされたうえ、地面に叩きつけられて事切れました。

ちなみに、ツインテールは太古のジュラ紀より、グドンの食糧でした。
ツインテールは孵化したばかり。
生まれたてにしてはグドンに対して善戦しましたが、最後は圧倒的なグドンのパワーの前に敗れ去りました。




ムルチVSドラゴリー……痛恨の誤爆、真っ二つに引き裂かれ、左足をもぎ取られて息絶える

ムルチ(二代目)は、ドラゴリー、メトロン星人Jr.とともに3対1でエースを追い詰めていましたが、エースへの突進が誤ってドラゴリーにヒット。
激怒したドラゴリーは、超獣のなかでももっとも凶暴といわれる本性をあらわにして、その怪力によってムルチの下顎を腹まで真っ二つに引き裂き、さらに左足をもぎ取り惨殺しました。




ケムジラVSバードン……鋭い嘴で手足を食いちぎられ、虫の息のところを目玉をくり貫かれ、命果てる

ケムジラは、バードンの鋭い嘴(くちばし)によって手足を食いちぎられ、虫の息のところを嘴で目玉をくり貫かれ、捕食されてしまいました。

バードンは、タロウとゾフィーの兄弟を圧倒的なパワーにより連戦で倒し、一説に「地球最強の怪獣」とも称されています。
ケムジラには、あまりにも分の悪い戦いでした。




怪獣VS怪獣には、野蛮な野性がみなぎっている

ジェントルマンのウルトラマンたちにはできない、野蛮、かつ、野性味あふれる戦いが怪獣同士のバトルには、みなぎりあふれています。
その迫力は、我らの原初の野性を目覚めさせるのかもしれません。
そのとき、わたしたちの心は怪獣になっているのかもしれませんね。