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『機動戦士Zガンダム ジェリド出撃命令』1 ゲームブックあらすじ/解説(『機動戦士ガンダム0087 ジェリド出撃命令』)



■目次
1. グラーフ・ツェッペリン
2. エマ・シーンカクリコン・カクーラ
3. バックランド基地、ケルベロス

【個人の解釈による脚色が所々にあることを、あらかじめお断りしておきます】


1.グラーフ・ツェッペリン

U.C.0087年1月10日。
(グリプス戦役勃発は、U.C.0087年3月2日)
(グリプス戦役終焉は、U.C.0088年2月22日)


ジェリド・メサは、ティターンズの士官候補生。
23歳。


現在、アリューシャン列島近海を航海している、洋上ホバー空母「グラーフ・ツェッペリン」で訓練を受けている。
「グラーフ・ツェッペリン」は、地球連邦軍の訓練基地。
トップパイロット養成のための訓練基地。
1%の選ばれた候補生のみが学ぶ資格をもつ、海上を動く「トップエリートたちの訓練校」である。
「トップガンダム」、トップエリートを養成するための訓練校は、別名をそう呼ばれていた。

(「トップガンダム」とは「トップガン」と「ガンダム」を合成した造語だろう。
トップガンとは、アメリカ合衆国空軍士官学校の最優秀の卒業生のこと。
士官学校をきわめて優秀な成績で卒業しただろうジェリドにはふさわしいかもしれない。
ただ、発売年/87年の一年前に映画『トップガン』が爆発的にヒットしたので、それにあやかったのだろう。
『トップガン』の主役トム・クルーズほぼそのままの名前の「トム・クルージング上等兵」なる青年警備兵も、物語のラストに出てくる。
「トップガンダム」という造語をシャレでつけたのか、大マジメでつけたのかは不明)


グラーフ・ツェッペリン
全長320mの巨大なホバー空母。
ジオン公国の未完成だったホバー空母を、戦後、連邦が接収して完成させた。
MSを30機搭載、MSのサブフライトシステムであるドダイ改を同じく30機、偵察機/対潜哨戒機を10機搭載している。
また、空母としては異例の10.5センチ低出力対空拡散ビーム砲を備えている。
MSを30機搭載しているというだけでも、かなりの戦力である。
動く海上要塞と言えるだろうか。

(この「グラーフ・ツェッペリン」は、『ポケットの中の戦争』のジオン公国のティベ級とはまったく無関係。
あちらは宇宙重巡洋艦だが、こちらはホバー推進で海上を浮いて航海する空母。
また、1989年の『ポケットの中の戦争』よりも早い87年発売なので、あちらの名前を拝借したわけでもない。
「グラーフ・ツェッペリン」はドイツ海軍の有名な航空母艦らしいので、双方ともに、これを参考にしたのかもしれない。
あるいは、全長235mのドイツの超弩級飛行船「グラーフ・ツェッペリン」号がネーミングの由来かもしれない)


2.エマ・シーン、カクリコン・カクーラ

ジェリドは、コンピューターによる戦闘シミュレーションの訓練を受けていた。
機体はハイザック
武装はハイパーバズーカ。

RMS-179 ジムII
RMS-106 ハイザック
RX-78-1 ガンダム
……と次々に撃破してゆく。

そこに、艦内放送。
エマ・シーンカクリコン・カクーラとともにジェリドは呼び出された。

(3人とも、特に期待された士官候補生たち。
のちに、エウーゴの「アーガマ」との戦いでMS部隊指揮を任されたエマが士官としてはもっとも期待されていただろうか?
これものちのことだが、ガンダムMk-IIの1号機のテストパイロットになったのも(カクリコン2号機、ジェリド3号機)、その表れだろうか?)

3人は教官から空中模擬戦を命じられる。

この時点での熟練度は、
ジェリド 6P(先ほどのシミュレーションで3勝していれば)
エマ 6P
カクリコン 4P

筆者の評価は、エマ ≧ ジェリド >カクリコンか?


3.バックランド基地、ケルベロス
模擬戦を終えると、ティターンズの総帥ジャミトフ・ハイマン大将の右腕バスク・オム大佐が待っていた。
ティターンズの実戦部隊の総司令官、それがバスク・オムである。

バスクがグラーフ・ツェッペリンに視察に訪れている最中、偶然、その近傍で重大な事件が起きていた。

アラスカ地区の西部にあるスワード半島連邦軍バックランド基地が占領されたという。
バックランドは大型基地の一つで、北極海とベーリング海峡を警備している。
守備隊のMS部隊は交戦して壊滅。
相手は正体不明、エゥーゴでもカラバでもなく、旧ジオン公国の戦犯釈放を要求しているという。
もし30時間以内に釈放が承認されなければ、実力行使に出るという。
バックランド基地からのみコントロールできる衛星軌道上の大型要塞型衛星から、複数のコロニーを攻撃するというのだ。


要塞型衛星の名は「ケルベロス」。
「ケルベロス」の超大型レーザー砲(超重ビーム砲)は強力で、コロニーとその住民たちを人質に取られたかっこうである。


ちなみに、バックランド基地には、ケルベロスのコントロール基地という以外に、ある重大な秘密があった。
ごく一部の軍高官のみが知る事実だが、基地地下の巨大研究施設で「強化人間」の極秘研究がおこなわれている。
(つまり、強化人間や強化人間用のMSが出てくる)
むろん、このことをジェリドは知らない。

バスクは、ジェリドに出撃を命じた。


ミッション:バックランド基地奪還
そのためには、基地の周囲に敷設された20基以上の高出力大型ビーム砲が妨げとなる。
大々的に作戦を展開すれば、コロニーとその住民が危険なだけでなく、大型ビーム砲により奪還部隊は甚大な被害を受けるだろう。
最悪、壊滅。
これまで、連邦軍バックランド基地の鉄壁の守りを担保していたのが大型ビーム砲だった。
その大型ビーム砲が、テロリストに占拠されたことにより、いまや連邦の強大な敵として立ち塞がることになったのだ。
この高出力大型ビーム砲を沈黙させるには、20基以上のビーム砲をシラミ潰しにするより、もっと効果的な方法がある。

エネルギーの供給源を絶つのである。


スワード半島のどこかに3基の「ウェイブ・キャッチャー」がある。
場所は最重要機密で極秘。
ケルベロスには超大型レーザー砲のほかに、重要な役割があった。
ありあまる膨大な太陽エネルギーを、マイクロ波の形でウェイブ・キャッチャーに送る。
ウェイブ・キャッチャーは、その太陽エネルギーを、地下ケーブルを通してバックランド基地に送るのである。
この膨大な太陽エネルギーの「仕送り」があってこそ、高主力大型ビーム砲を20基以上も稼働させられるのである。
これを破壊する。
太陽エネルギーの中継点を叩くことにより、基地周囲の高出力大型ビーム砲を沈黙させるのだ。
敵を刺激しないよう、少数の……単独での隠密作戦により。
しかるのちに、大部隊を素早く展開し、バックランド基地を奪い返す。

その大任を、バスクは、シミュレーションでの優秀な成績を見込んでジェリドに託したのである。


ジェリドに与えられた時間は24時間。
アリューシャン列島近海を航行する「グラーフ・ツェッペリン」から、アラスカのスワード半島南部あるいは西部に上陸。
目的地である「バックランド基地」は、上陸地の南部/西部からもっとも奥まった半島最北東部にある。
「バックランド基地」へ行くには、半島を南部/西部から北東へ突っ切らねばならない。
しかし、基地の前に、半島に散在する3つの「ウェイブ・キャッチャー」を探し出し、施設を叩かなければならない。
(探し出さなくてはならないので、半島内を東西南北に駆け回ることになる)
そのあと、単機、高出力大型ビーム砲が沈黙した「バックランド基地」へと向かう。

基地から「グラーフ・ツェッペリン」に任務遂行の報告をするためだ。
敵の散布した高濃度ミノフスキー粒子のため、遠距離通信が可能なレーザー通信施設から送信する必要があるのだ。
レーザー通信は座標を指定して送信する。
指向性が高いため、高濃度のミノフスキー粒子下では数少ない通信方法である。
ただし、傍受がほとんど不可能のため、MSでレーザー通信システムを装備した機体はわずかしかない。
たとえば、MS-14JG ゲルググJ(イェーガー)は、最高級機であるためレーザー通信システムをランドセルに装備している数少ないMSである。
レーザー通信システムを装備したMSが手近になく、半島内でシステムを有しているのがバックランド基地のみということなのかもしれない。
ともかく、任務完了のためには、ジェリドが敵に占拠されたバックランド基地からレーザー通信をおこなわなければならない。

ここまでがジェリドの任務、作戦開始から24時間のタイム・リミット。


その報告を受け取った「グラーフ・ツェッペリン」の大部隊が、「バックランド基地」に突入。
諸コロニーへの報復のいとまを与えることなく、迅速に「ケルベロス」の支配権を取り戻さなければならない。
ここまでが、犯行グループが要求した旧ジオン公国戦犯解放30時間以内のタイム・リミットである。


一つの胴体に三つの頭をもつギリシア神話の「地獄の番犬」が命名の由来である「ケルベロス」を、宇宙で咆哮させてはならない。
その成否の多くが、ジェリドの双肩にかかっていた。





(参考文献:『機動戦士Zガンダム 上巻 データコレクション4』メディアワークス、『ENTERTAINMENT BIBLE.2 機動戦士ガンダム MS大図鑑 【PART.2 グリプス戦役編】』バンダイ、『GUNDAM FACT FILE』ディアゴスティーニ)


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