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アンマン(エゥーゴの秘密の本拠地)……地球から遠い月の裏側の秘密基地(『機動戦士Zガンダム』)


月の裏にうごめくもの

月の裏側は、どうあっても地球からは目視できません。
月は絶えず一方向だけを……表側を地球に向けています。
月の裏側は、穏やかな月の表側のその向こうにあって、我々からはヴェールにつつまれています。

ですから、秘密の策動に月の裏側はうってつけです。
『機動戦士Zガンダム』で、反地球連邦組織エゥーゴが連邦……とくにティターンズの目を盗んで「影の本拠地」を築いていたのはその典型例の一つではないでしょうか。




月面都市アンマン

アンマンの魅力を伝える一文を紹介しましょう。
『機動戦士Zガンダム大事典』(ラポート 1986)から抜粋いたします。

「アンマン(8話~)
グラナダの近くにある月面都市の一つ。
アナハイム・エレクトロニクスの企業都市とも言えるものである。
資源採掘の為に縦横に鉱道(坑道)が走っており、深さとしては原水爆の直撃を受けても大丈夫であろうものまであった。
その為、機密保持、工業施設等の条件が揃いやすくエゥーゴの艦艇、M・S(MS)等はほとんど、がここで製造されていた。
影の本拠地である」




アンマン……エゥーゴの月の裏側の影の本拠地

ここには書かれていませんが、地球連邦の本拠地である地球からは見えないというのも機密保持などのためには好都合だったでしょう。
さらに、深い深い坑道が縦横に走っているというのは「秘密基地」にとって申し分ない条件でありましたでしょう。
このような地球からは遠く、かつ見えにくい辺地においてエゥーゴはティターンズ打倒のための策動をおこなっていたのです。
まさに「影の本拠地」でした。




月の裏側の戦い

そのため、アンマンとその周辺ではさまざまな戦いが起きました。

サイド1の30バンチで散っていったライラ・ミラ・ライラの仇討ちのため、ジェリドはライラの愛機と同じガリバルディβでカミーユのMk-IIに戦いを挑みました(8話)。

クワトロ(シャア)とカミーユの留守中に、カクリコン率いるハイザック部隊がアンマンの港を急襲、リックディアスに搭乗するエマは苦戦しますが、エマの危難を察知したカミーユが駆けつけてカクリコン隊を撃退。
この戦いの直前、愚痴をこぼしながらもチキンバーガーを豪快に食べていたことが一部のファンのあいだでちょっと有名なキッチマンがアンマン近傍のこの戦いで散っていきました(9話)。

マラサイに乗ったジェリドとカクリコンは、2機を1機に見せかける戦法でカミーユを苦しめるも、クワトロやウォンの援護によって二人を撃退しました(10話)。




月の裏側の秘密基地

秘密基地という語感には、あやしい魅力があります。
隠蔽(いんぺい)された神秘的な隠れ家といったような。

秘密基地は見えにくいところに、これは鉄則です。
子供たちの秘密基地が大人に発見されにくい場所にきずかれるのは、わたしの幼少の経験からも、浦沢直樹の漫画『20世紀少年』からも容易に想像できます。

エゥーゴにとってその最大のものがおそらくはアンマン。
地球から遠く、地球から見えず、深い坑道が入り組んで迷路状になっているアンマンとその近辺は秘密基地におあつらえ向きでした。
人家から遠く(「地球から遠く」に相当)、丈の高い草や木などで外界からさえぎられていてその存在が気づかれにくい(「地球から見えず」「深い坑道が入り組んで迷路状」に相当)ならば子供の秘密基地として最適ではないでしょうか。
鎮守の森(ちんじゅのもり)や神社林(じんじゃはやし)が外界との境界になっている無人の神社や、人の背丈よりも高い葦(あし)などに周りを囲まれた湿地帯の沼なども、秘密の場所として適地でありましょう。
そのような場所では、他人に気兼ねすることなく、さまざまな試みや企てが許されます。
子供たちの秘密基地では、エロ本を読むのも自由!
(※良い子はマネしてはいけません)
湿地帯の沼地では、葦でさえぎられているのをいいことに青空のもとで恋人同士が……。
(※これ以上は自粛)
ともかく、他人の目のある場所ではしにくいことも大胆に。
まさに、それこそがエゥーゴにとってはアンマンだったのでしょう。

アンマンからティターンズ打倒の策謀と、サラミス改などの艦艇やネモなどMSが製造されてつぎつぎと戦地へ送り出されていきました。
グリプス戦役に勝利して宇宙世紀の歴史を変えたエゥーゴ、その勝利に貢献したアンマンも宇宙世紀の歴史を大なり小なりつくり出した歴史的な都市と言えるのではないでしょうか。



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